人間ドック
検査項目と内容 詳しい説明と注意事項
前日の注意
・夜9時以降は食事を摂らずにお越しください。また、水・お茶以外の飲み物もお控えください。
・脂肪分の多い食事や激しい運動は、検査結果に影響しますのでご注意ください。
問診
問診票をもとに、生活習慣や過去の病歴をお聞きして健康状態を判定するための情報とします。
<注意事項>
現在、服薬中のお薬がある方は、お薬をお持ちいただくか薬の手帳など服薬内容がわかるものをお持ちください。
また、問診票にご記入ください。
血圧
自動血圧計で最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)を測定して、高血圧症・低血圧症の有無を調べます。
<注意事項>
一時的な緊張や感情の高ぶりなどでも変動するため、測定時はリラックスした状態でお受けください。
身体測定
身長と体重を計り、太りすぎ・やせすぎであるかを調べます。同時に体脂肪率の測定も行います。
<注意事項>
・体脂肪率を測定するため、計測時に靴下を脱いでいただきます。
・ペースメーカーをご使用の方は事前にお申し出ください。
採血
以下の項目を検査します。
●血液生化学検査
総蛋白、アルブミン、A/G、BUN、クレアチニン、eGFR、尿酸、血糖、HbA1c、中性脂肪、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、総ビリルビン、ALP、LDH、AST(GOT)、ALT(GPT)、LAP、γーGTP、コリンエステラーゼ、CPK、アミラーゼ
●血清学検査
HBs抗原、HBs抗体、CRP、リウマチ因子、ASO、梅毒定性試験、ABO式血液型、Rh式血液型
●血液学
赤血球、血色素量、ヘマトクリット、MCV、MCH、MCHC、白血球、血小板数
<注意事項>
脂肪分の多い食事や激しい運動は、検査結果に影響しますのでご注意ください。
採尿
尿に含まれる糖・蛋白・潜血・ウロビリノーゲン等から、糖尿病、腎臓病、肝臓病等の有無を調べます。
<注意事項>
採尿容器を送りますので、当日朝、自宅で尿を採って持参してください。
(令和5年度より自宅での採尿に変更しました。)
※生理中のときは後日提出が可能です。
検便
便中の肉眼ではわからない微量の出血を検出します。消化管から出血する病気、とくに大腸がんの一次検査として有効です。
<注意事項>
・検便容器は2本あります。1⇒2の順に、それぞれ別の日に採取してください。
・採便は検査前日と当日が望ましいですが、便秘等で排便が困難な場合は5日位前より採取していただいてもかまいません。ただし、採取したものは冷暗所に保管しておいてください。
※生理中のときは後日提出が可能です。
胸部X線
肺や気管支などの呼吸器系、大動脈や心臓などの循環器系の病気を調べます。呼吸器系では肺結核や肺がん等、循環器系では大動脈瘤や心肥大等、多くの情報を得ることができます。
<注意事項>
・妊娠あるいは妊娠の可能性のある方は検査をお避けください。
・診断の妨げになるものは外していただきます。
・ネックレス(アクセサリー等)
・金属やプラスティックの付いた下着(ブラジャー等)
・湿布、エレキバン
・ボタン、ファスナー、ホック、マジックテープ等の付いた服
・髪の長い方は、肩より上にまとめていただきます。
腹部超音波
腹部全体にゼリー状の液体を塗って、体表面に探触子(プローブ)をあてて検査します。主に肝臓・胆のう・すい臓・腎臓・脾臓を観察します。その際には検査着を胸元までまくっていただきます。
超音波検査とは?
超音波検査では、人の耳には聞こえない高い周波数の音を人体に発信して、その反射波からつくられる内部の断層像を観察します。内臓の形や構造の変化がわかるので各種病気の診断に有効です。検査では弱い音波を使用しているため、人体に悪い影響を与えませんので、繰り返し検査ができます。また、痛みを感じることはほとんどありませんが、場合によってはプローブを押し当てることがあるため、多少の痛みを感じる方もいます。
<注意事項>
腸管ガスや脂肪の影響により観察しにくいときは、横向き・座位・うつ伏せ等の体位変換や、深呼吸・息止め等をしていただきながら検査します。より観察しやすい条件で検査するために、ご協力をお願いします。
心電図
あお向けに寝た状態で胸部6か所と両手足首に電極をつけて、心臓の拍動により発生する電気現象を記録して心臓の機能を調べます。不整脈、心筋梗塞、狭心症、心肥大等の診断に有用な検査です。
電極装着後はからだの力を抜いてリラックスした状態で寝てください。からだに直接電気を感じることはないので、痛みもなく苦痛もありません。
<注意事項>
・上半身は、裸もしくは胸がでるようにしていただきます。
・両手首と足首が出るようにしていただきます。
・腕時計、ブレスレット類の金属類は外していただきます。
聴力
聴力の低下や難聴等を早期に把握するための検査です。左右別々に低い音(500ヘルツ)から高い音(4000ヘルツ)まで、どのくらいの音量(デシベル)で聞こえるかを調べます。
診察
胸部や腹部を聴打診してからだの状態を外からみます。
症状などを伺いながら診察しますので、気になるところがあるときは遠慮なくお話ください。
肺機能
肺活量、肺や気管支の状態を調べます。肺気腫、肺線維症、気管支喘息等の慢性呼吸器疾患の診断に有効です。
<注意事項>
息を吸ったり吐いたりする検査でタイミングにより検査値が変動します。掛け声に合わせてできる限り行っていきましょう。
胃部X線
胃を膨らませる発泡剤とバリウムを飲んでいただいて検査します。ポリープ、胃潰瘍、胃炎、胃がん等の早期発見に有効な検査です。
※ 平成24年4月よりブスコパン(鎮痙薬)の筋肉注射をしない
撮影方法に変更しました。
※ 令和2年1月より撮影装置の性能上、受診者様の安全を確
保するために、受診日当日の体重が100Kgを超える場合、胃部
X線検査を実施しないことといたしました。なお、実施できない場合に
おきましても料金に変更はありませんので、あらかじめご了承ください。
<注意事項>
【前日】
・夜9時までに夕食をすませ、それ以降は飲食しないでください。
・水・お茶以外の糖分・乳製品の入った飲み物もお控えください。
水・お茶に限って、夜中の12時まで可能です。
※消化器内で残渣物として写り障害物となってしまいます。
検査を中止する場合もありますので、飲食の制限はお守りください。
【当日】
・バリウムが腸の中でかたまらないように、あらかじめバリウムの中に下剤を入れますが、腸が敏感な方や普段から便秘気味の方は事前にお申し出ください。
【検査中】
・胃を膨らませるために発泡剤をお飲みいただきます。ゲップをしたくなりますが、つばを飲み込むようにして我慢してください。
・バリウムは検査に必要最小限の量です。担当技師の指示に従ってお飲みください。あわてますとバリウムが気管に入ったりしますのでご注意ください。
・バリウムを胃の粘膜に付着させるために、からだを回転させてあお向けや腹ばいになっていただきます。回りづらいでしょうが、検査にとっては欠かせないことです。ご協力をお願いします。
【検査終了後】
・水分を十分におとりください。あらかじめバリウムの中に下剤が入っていますが、必要な方には追加の下剤をお渡ししますのでお申し出ください。
視力・眼圧・眼底
【視力検査】
遠視・近視などでメガネやコンタクトレンズによる矯正が必要であるか検査します。メガネやコンタクトレンズをお持ちの方は、ご希望により裸眼視力も測定します。
<注意事項>
・コンタクトレンズをご使用の方は、ケースをお持ちください。
・普段はメガネをかけていなくても、遠くを見るときや車の運転をするときにメガネを使用している方は、メガネをお持ちください。
【眼圧検査】
角膜に空気をあてて眼球のかたさを測定します。緑内障の診断に有効な検査です。
<注意事項>
・裸眼で検査しますので、メガネ・コンタクトレンズは外していただきます。
・測定中の数秒間は、正面の緑色の点を瞬きせずに見つめていただきます。
【眼底写真】
眼底の細動脈や視神経乳頭を観察することにより高血圧性変化、動脈硬化性変化、糖尿病性変化および緑内障の可能性について、調べる検査です。
<注意事項>
・アイライナー、マスカラのご使用はお控えいただき、撮影が終わるまでは、メガネ、コンタクトレンズは外したままにしておいてください。
・撮影時は、瞬きを我慢していただきます。写真を撮る時はまぶしいですが、痛みはありません。
栄養指導
毎日を健康にすごすためには、バランスのとれた食生活・食習慣を心がけ、生活習慣病を予防することが大変重要なポイントになります。1日分の食事内容を食事記録表にご記入いただいて、それをもとに栄養バランス判定と食生活のアドバイスをいたします。
※医師の結果説明のあとに行います。